VIO脱毛への関心が高まる中、自宅で手軽にケアできる家庭用脱毛器、特に「ケノン」を選ぶ方が増えています。
しかし、VIOというデリケートな部位だからこそ、脱毛前の自己処理、とりわけシェービングに関する悩みは尽きません。
中でも多くの方が不安に感じるのが、シェービング後に起こりやすい「かゆみ」です。
「毛深いのがコンプレックスで脱毛したいけれど、剃った後にかゆくなるのは避けたい…」そんな切実な声も聞かれます。
この記事では、ケノンを使ったVIO脱毛を検討している方に向けて、シェービング後のかゆみの原因と、それを最小限に抑えるための具体的な方法、そして適切なケアについて詳しく解説します。
なぜVIOのシェービング後にかゆみが生じやすいのか?
VIOゾーンは他の部位に比べて皮膚が薄く、非常にデリケートです。
そのため、シェービングによる刺激を受けやすく、かゆみが生じやすい傾向にあります。主な原因として、以下の点が挙げられます。
・毛がなくなったことによる下着との摩擦
・毛穴の炎症(毛嚢炎)
・乾燥によるバリア機能の低下
・新しく生えてくる毛先による刺激
以下に、順を追って解説していきます。
カミソリ負け・物理的な刺激による肌ダメージ
切れ味の悪いカミソリを使用したり、力を入れて何度も同じ場所を剃ったり、逆剃りをしたりすると、肌表面の角質層が必要以上に削り取られ、炎症(カミソリ負け)を引き起こしやすくなります。
乾燥した状態でのシェービングも肌への負担を増大させます。
毛がなくなったことによる下着との摩擦
これまでクッションの役割を果たしていたアンダーヘアがなくなることで、下着の素材や縫い目が直接肌に触れ、摩擦による刺激が生じやすくなります。
特に通気性の悪い化学繊維の下着や、締め付けの強いデザインのものは、かゆみを誘発しやすいです。
毛穴の炎症(毛嚢炎)
シェービングによってできた目に見えないほどの小さな傷から細菌が侵入し、毛穴の内部で炎症を起こすことがあります。これを毛嚢炎(もうのうえん)と呼びます。
赤みや膿を持った小さなブツブツが現れ、かゆみや痛みを伴うこともあります。また、脱毛器の照射による熱が、この炎症を助長する可能性も指摘されています。
乾燥によるバリア機能の低下
シェービングは、肌表面の皮脂膜や角質も一部取り除いてしまうため、肌のバリア機能が低下し、水分が蒸発しやすくなります。
乾燥した肌は外部からの刺激に敏感になり、かゆみを感じやすくなります。
新しく生えてくる毛先による刺激
剃った後の毛の断面は鋭利になるため、数日して毛が伸びてくると、その毛先が肌にチクチクと当たり、かゆみや不快感の原因となることがあります。
これらの原因が複合的に絡み合い、VIOゾーンのシェービング後のかゆみを引き起こしていると考えられます。
ケノン使用前のVIOシェービング:かゆみを抑えるための正しい手順と注意点
家庭用脱毛器ケノンで効果的かつ安全に脱毛を行うためには、照射前にムダ毛を適切な長さに処理しておく必要があります。
一般的に、光脱毛では毛の長さを1mm程度に整えるのが理想的とされています。
毛が長すぎると、光が毛根まで届きにくくなるだけでなく、肌表面の毛に光が反応して過剰な熱が発生し、やけどのリスクが高まるためです。
「5mm程度の長さならかゆくならないのでは?」という疑問を持つ方もいるかもしれませんが、脱毛効果と安全性の観点からは、1mm程度が推奨されます。
かゆみを最小限に抑えつつ、適切にシェービングを行うための手順と注意点をみていきましょう。
準備するもの
・シェービング剤
・ハサミやトリマー(必要な場合)
・保湿剤
以下に、解説していきます。
シェーバー
VIO専用、または敏感肌用の電気シェーバーが最もおすすめです。刃が直接肌に触れにくいため、肌への負担を軽減できます。T字カミソリを使用する場合は、必ず新品の清潔な刃を用意し、複数刃で深剃りしすぎるタイプのものではなく、シンプルな構造のものが適しています。100円ショップなどで手に入るT字シェーバーでも、優しく扱えば問題ありません。
シェービング剤
肌の滑りを良くし、刃との摩擦を軽減するために、シェービングジェルやフォーム、クリームなどを使用しましょう。敏感肌用や無香料・無着色のものがおすすめです。
ハサミやトリマー(必要な場合)
毛が長い場合は、あらかじめハサミやVIO用のトリマーで短くカットしておくと、シェービングがスムーズに行えます。
保湿剤
シェービング後、および脱毛照射後の肌を保護するために、低刺激性で保湿力の高いローションやクリームを用意します。
正しいシェービング手順
2、毛を短くカット(必要な場合)
3、シェービング剤を塗布
以下に、解説していきます。
清潔にする
まずは入浴などでVIOゾーンを清潔にし、肌を温めて毛を柔らかくしておくと、剃りやすくなります。
毛を短くカット(必要な場合)
毛が5mm以上の長さである場合は、ハサミやトリマーで1cm程度の長さにカットします。いきなりシェーバーで長い毛を剃ろうとすると、毛が絡まったり、肌を傷つけたりする原因になります。
シェービング剤を塗布
剃る部分にシェービング剤を均一に塗布します。
優しく剃る
2、鏡で確認しながら
3、皮膚を軽く引っ張りながら
4、洗い流す
5、保湿する
以下に、順を追って解説していきます。
毛の流れに沿って(順剃り)
毛の流れに逆らって剃る「逆剃り」は深剃りできますが、肌への負担が大きく、カミソリ負けや埋没毛の原因になりやすいです。まずは毛の流れに沿って優しく剃りましょう。
軽い力で
力を入れすぎると肌を傷つけてしまいます。シェーバーを肌に軽く当て、滑らせるように剃ります。
鏡で確認しながら
VIOゾーンは見えにくい部分もあるため、手鏡などを活用し、剃り残しがないか、肌を傷つけていないかを確認しながら慎重に行いましょう。
皮膚を軽く引っ張りながら
皮膚を平らにすることで、剃りやすくなり、肌への負担も軽減できます。
洗い流す
シェービングが終わったら、ぬるま湯で優しく洗い流し、シェービング剤や剃った毛をきれいに取り除きます。
保湿する
清潔なタオルで水分を優しく押さえるように拭き取り、すぐに保湿剤を塗って肌を保護します。
シェービングのタイミング
脱毛器を照射する1~2日前にシェービングを行うのが一般的です。
直前すぎると肌が敏感になっている可能性があり、照射による刺激を強く感じることがあります。
深剃りシェーバーの使用について
テレビCMなどで見かけるような、肌に密着して深剃りできるタイプのシェーバーは、VIOゾーンのデリケートな肌には刺激が強すぎる場合があります。
肌表面を傷つけやすく、かゆみや炎症のリスクを高める可能性があるため、使用は避けた方が賢明です。
シェービング後のかゆみが発生してしまった場合の対処法
丁寧にシェービングを行っても、体質やその日の肌の状態によってはかゆみが生じることがあります。その場合は、以下の対処法を試してみてください。
・徹底的に保湿する
・下着を見直す
・掻かない
・市販薬の使用
・皮膚科を受診する
以下に、順を追って解説していきます。
冷却する
ほてりやかゆみを感じる部分を、清潔なタオルで包んだ保冷剤や冷たいシャワーで優しく冷やします。ただし、冷やしすぎは血行不良を招く可能性があるので注意しましょう。
徹底的に保湿する
低刺激性で保湿効果の高いローションやクリームをこまめに塗り、肌の乾燥を防ぎます。
下着を見直す
通気性が良く、肌触りの優しい綿やシルク素材の下着を選びましょう。締め付けの少ない、ゆったりとしたデザインのものがおすすめです。
掻かない
かゆくても、掻きむしるのは絶対に避けましょう。肌を傷つけ、炎症を悪化させたり、色素沈着を引き起こしたりする原因になります。
市販薬の使用
かゆみが我慢できない場合は、薬剤師に相談の上、非ステロイド系のかゆみ止め軟膏などを使用することも検討できます。
皮膚科を受診する
かゆみが非常に強い、赤みやブツブツが悪化する、毛嚢炎のような症状が見られる場合は、自己判断せずに皮膚科を受診しましょう。適切な治療薬を処方してもらえます。
ケノン照射時・照射後のかゆみ対策
ケノンの照射自体が、毛穴に熱エネルギーを与えるため、軽度の炎症やかゆみを引き起こすことも考えられます。これを予防・軽減するためには、以下の3点に注意しましょう。
・照射レベルの調整
・照射後の保湿
以下に、解説していきます。
照射前後の冷却
照射直前と照射直後に、照射部位を保冷剤などで短時間冷やすことで、熱による刺激や炎症を和らげる効果が期待できます。ケノン本体に冷却機能が付いているモデルもありますが、別途冷却することも有効です。
照射レベルの調整
最初は必ず低いレベルから照射を開始し、肌の反応(赤み、痛み、かゆみなど)を見ながら慎重にレベルを調整してください。特にVIOは敏感なので、無理のない範囲で行いましょう。
照射後の保湿
照射後は肌が乾燥しやすくなっているので、シェービング後と同様に、念入りな保湿ケアが不可欠です。
まとめ:正しい知識と丁寧なケアで、VIO脱毛のかゆみを乗り越えよう
ケノンを使ったVIO脱毛は、コンプレックス解消の大きな助けとなりますが、その第一歩であるシェービングには正しい知識と丁寧なケアが不可欠です。
「剃るとかゆくなる」という不安は、適切な方法を実践することで大幅に軽減できます。
VIOゾーンの皮膚の特性を理解し、肌に優しいシェービングを心がけ、脱毛前後の保湿と冷却を徹底することで、かゆみのリスクを最小限に抑えながら、快適にケノンでのVIO脱毛を進めることができるでしょう。
焦らず、ご自身の肌と相談しながら、理想の仕上がりを目指してください。